尼崎の長洲本通の姉妹店で昼食と夕食を食べるの巻
麺舎 ヒゲイヌ
JR尼崎駅で昼食タイム。
駅の南側をうろうろしていると、飲食店が連立しているところを発見。
どれにしようかなと迷うところだが、ランチ営業をしているのは両端の二店舗のみ。
ラーメン店かうどん店か。
コロナ対策強化の案内の張り紙がある。
ほかもに注意書きやら掲示物がいっぱいのヒゲイヌ。
「本日の麺は牛スジつけ麺です」とある。
でも、ほとんどの掲示物は注意事項の案内。
誰も並んでないし、入り口から中の様子も伺えず、ちょっと入りにくい。
一方の手打ちうどん(そば)の店。
こちらも客の出入りがなく、外からは店内の様子がちっとも伺えない。
んん~。
入りにくい。
どっちも。
迷っていると、二人の白人の女子留学生が自転車でやってきて、ヒゲイヌの方へ入っていきました。
その様子を見てなんとなくヒゲイヌの方へ。
入店すると、白人の女子留学生のお二人が女性店主と問答をしています。
「カレーつけ麺が食べたいねん」と交渉する女子留学生コンビ。
「今日は牛スジつけ麺だけや~」と説明する女性店主。
「前に来たときはカレーつけ麺あったやん!」と諦めない女子留学生コンビ。
「カレーつけ麺はもうずっとやってないねん!」と諦めさせる女性店主。
妙な関西弁の応酬を聞きながら、やっぱり、ここは関西やなと実感する。
女子留学生も女性店主もニコニコしながら関西弁で会話してはる。
「ビーフ!今日はビーフのスジ!わかる?OK?」と女性店主が押し切る。
どうやた女子留学生の二人はカレーでないことはわかったらしい。
ビーフのスジなるものにも納得して二人とも大盛のボタンを押してました。
次に、ちもやんも券売機の前に立って、やっと意味が分かった。
サイドメニュー以外、牛スジつけ麺しかボタンが点かないのである。
ラーメンの種類が選べない。
なるほどそういうことだったのかとようやく理解しました。
「本日の麺は牛スジつけ麺です」というのそのまんまの意味でした。
コロナ禍が関係しているのか、仕込みやオペレーションの問題なのか、日替わりメニューのようにラーメンかつけ麺かを提供しているようです。
それならばと牛スジつけ麺のボタンをポチッとな。
中盛で勘弁しといてやりました。
女性店主がひとりで厨房を切り盛りしています。
日替わりメニューの管理もそういうのが影響しているのかな。
器がいいね。
つけ汁の碗も麺を盛ったお皿も。
まあまあ太い麺がたっぷりと盛られてます。
白人の女子留学生コンビに釣られて大盛にしなくてよかった~。
ちもやん、つけ麺は当たり負けするとテキメンにお腹壊すからね。
最初、つけ汁に浮いているのは牛スジのアクなのかなと思ったけど魚粉みたい。
唐辛子の粉末もチラチラと見える。
いただきます。
ピリリと辛い。
魚粉と酸味も効いている。
スパイシーなつけ汁が萌愛。
ビーフのスジがウマい。
歯応えのあるものをグミグミとカミカミすることで満腹中枢も刺激される。
咀嚼は食べ過ぎの防止にもなるし、脳の働きにもいいんだからね。
でも、つけ麺はスープがヌルくなっちゃうんだよね。
あつもりにしとけばよかった。
いつも忘れてしまう。
最後はスープ割。
温かくなってつけ汁の風味もアップ。
ビーフのスジを噛み噛みしながら調子に乗ってほぼ全部飲んでしまったわ。
ご馳走様でした。
手打ちうどん・そば 吉野
用事を済ませて再びJR尼崎駅へ舞い戻る。
夕暮れの夕飯刻。
あの飲食店の連なる長屋へ。
せっかくなのでもう一方の端にあった手打ちうどんの店へ。
そうそう、吉野です。
店先の提灯にあかりが灯り、店内にも明かりが見えます。
昼間はあんなに入りにくかったのにもう大丈夫。
入店すると、常連客がすでに何組か盛り上がっています。
夜は居酒屋の様相です。
夜もランチタイムと同様に定食やセットメニューができるようです。
めちゃめちゃメニューが豊富やん。
すじ丼やらすじカツカレー丼やら「すじ」が目に付きますな。
かつ丼セットをうどんで。
勿論、すじ丼セットとめっちゃ迷ったがな。
でも、昼食でビーフのスジを食べたしね。
迷ったらかつ丼や。
かつ丼は滅多に裏切らない。
夫婦でやっているお店みたい。(※たぶん)
基本、女将さんがちょっと酔った常連客の相手をしている。
時折、店主が調理場から顔を覗かせて常連客と会話に参加する感じ。
なんか昔の杭瀬市場の思い出話をしている。
どのくらい昔かというと店主夫妻や常連客が子供の頃の話みたい。
両親の買い物に付いて行って、その市場で外食をするのが楽しみやったとか。
梅田の阪急百貨店とか阪神百貨店のレストランでお子様ランチを食べるみたいなレベルで盛り上がっていらっしゃる。
杭瀬か~。
今もあるかしらんけど、杭瀬にボンズという居酒屋レストランがあってね。
そのボンズがメイシアター近くの吹田にもあって、高校生の頃、バイトしてたんよ。
たまにヘルプで杭瀬店の方へ回されてね。
時給680円とかそんな時代よ。
その杭瀬店も高校生のアルバイトが多くて、カワイイ女子高生もいっぱいで楽しかったのを思い出したよ。
元気しているかな若井美和子さん。
あと、七島さんだったかな。
二人とも美人だったな~。
三崎くんも今でいうところのさわやかなイケメンやった。
ちもやんよりみんな1~2歳年上だったように記憶している。
青春の1ページやな。
なんや、常連客と店主夫妻の杭瀬市場の話で嬉し恥ずかしのセンチメンタルな記憶が呼び覚まされてしまったやん。
そんな尼崎の長屋の下町情緒に浸っていると「ドンッ!」とお盆の置かれる音。
クロノスチェンジ!
現代に引き戻すかつ丼セットの登場であります。
ええっ?
両方ともデカない?
大盛かつ丼とハーフサイズじゃない普通の一人前のうどん?
さっきのメニュー表の下(※中盛・大盛できます。)とあったけどよ?、嘘やん?
いやいや、このかつ丼めっちゃデカいよ?
これでうどんの中盛とか大盛とかある?
名古屋市中区新栄の「吉野屋」が頭をよぎる。
店名も似ているし、もしかして関係ある?
店主の修行先が一緒とか、いっそ親族だったり。
両者に共通しているのが「丼」が超大盛なん。
ご飯の量が尋常じゃないんよ。
きっと何丼であれ。
このかつをとじている玉子は明らかに一個分じゃないよね。
それに見てよ、この分厚さ。
噛むと「ミシッ!」と豚肉を噛み締める感覚が強制的に咀嚼するアゴに響く。
そんでもってセットのうどんもハーフとかの手加減なし。
どうみても普通に一人前やん。
さらにこのうどんが手打ちだけあって、ミッチリ詰まった感じのうどんなんよ。
昔ながらの大阪で主流のフワポヨ系のうどんではない。
繰り返す。
讃岐うどんよりミッチリと手打ちうどん感があるねん。
手打ちのガッツあるうどん。
つまり、腹にたまる腹持ちのいいうどん。
天かすの油分もつゆに染みわたる。
ぐああ~っ!
吉野のかつ丼セット!
吉野屋の親子丼セットの再来!
相変わらず常連客と店主夫妻は地元トークで盛り上がっている。
かんなみ新地の話とかさっきから聞くとはなしに聞いている満腹のちもやん。
まあ、時間もあるし、聞こえてくる下町トークもオモロイから長期戦覚悟で挑む。
食欲を増進させるらしい七味を駆使してみたり。
膨満感の艱難辛苦を乗り越えてラストスパート。
なんとかゴールが見えてきた。
その時、反対側の端にある昼食で食べたヒゲイヌの話が聞こえてくる。
どうやらヒゲイヌの女性店主はこの吉野の女将と姉妹らしい。
なるほど。
どうりで両店ともに「すじ」推しが萌愛だったわけだ。
最後はかつ丼のご飯がフヤフヤになってたけど気合でやっとこさ完食。
もう、なんやねん、吉野(尼崎)と吉野屋(名古屋)の吉野盛。
ああ、このまま寝転がりたい。
長屋の下町の地元トークを聞きながら。
ご馳走様でした。