萌愛シアター(2022年6月編)

2022年6月も映画館で萌愛 ※ネタバレあり

帰らない日曜日

狭い社会で病んだ貴族のお坊ちゃまとメイドの情事。
世界中であったやろうね。

当時の貴族の子息は、戦時に将校として先頭に立つから戦死者も多かったよね。
そして、階級社会の閉じられた社会での家族同士の気まずいお付き合い。
そりゃもうウンザリやな。

終始、登場人物たちの喫煙シーンがずっと続く。
セリフも必要最低限しかない。

中盤は、おっぱいとお尻がずっと丸出しのメイド。
勿論、お坊ちゃまもずっとフルチン。
やはり、英国紳士はパンツよりシャツやネクタイを先に着用するのだろうか?

映像は綺麗だったな。
いっそのこともっとセリフを削ってもよかったかも。

トップガン マーヴェリック

セルフオマージュのオープニング。
空母の滑走路の戦闘機発着シーンでいきなり熱くなれる。
ケニー・ロギンスのデンジャー・ゾーン!
いっきに80年代がフラッシュバック!

でも、劇中の時間はしっかりと経過しており、トップガンの教官としてトム・クルーズがちゃんとおじさんを好演してくれます。
まあ、こんなムキムキでカッコイイおじさんは普通おらんけど。

事故で亡くした相棒グースの息子やかつての恋人も登場。
トップガンで主席を争ったアイスマンは大出世しているし。
酒場での翌日の新任教官の登場シーンとか、なんかいろいろと懐かしい。

グースの息子とのからみは掘り下げがもうちょっとあってもよかったかも。
なんかちょい出演のアイスマンにもっていかれた感やな。

終盤にF14(トムキャット)が登場するのがこれまた熱い!
滑走路での両翼の可変シーンがZガンダムのウェブライダーみたい!

現代の戦闘機からすると旧式にも程があるんやろね。
劇中の描写からギリギリ現役の絶滅危惧種っぽい。

戦闘機ならではのスピード感。
そして、緊張感と臨場感。
映画館の大スクリーンがおすすめ。

ニュージェネレーションの加勢もあって、旧式で最新鋭戦闘機をなんとか撃退。
最後はまたもやセルフオマージュの空母への凱旋着艦後の仲間からの歓喜喝采

思うんだけど、敵方の撃墜された戦闘機やヘリのパイロットにも、愛し愛される人や大切な家族や仲間がいたわけであり。

そういうには抜きにして、正義はわかりやすくが王道の基本である。
本作は、その点で最初から最後までかつての全米がよく泣いた王道のストーリー。

全盛期の少年ジャンプみたいな友情・努力・勝利の王道。
ストーリーに必要ないお色気シーンも同じやね。

本編のミッションに関係あろうがなかろうが絶対に恋愛を挟むよね。
ハリウッド映画はストーリーの寄り道的な余り意味の無いキスシーンやベッドシーンが多いと子供の頃にも思ったものやわ。

「そんなことしてんと、はよ戦えや~っ!」みたいな。

そういえば、ちもやんが子供の頃はハリウッド映画か香港映画やったからね。
あとは、男はつらいよの寅さん。
まあ、映画といえば圧倒的にハリウッドという時代。

でも、最近を振り返って見ると、観ているのは邦画ばかり。
逆にハリウッド映画はこの「トップガン マーヴェリック」が久しぶりかも。

なんだろう?
大人になったから?

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島

株主優待も会員割引も使用不可。
まあいいやと思ったら、ちょうど始まる放映分がドルビーなんとかで追加料金。
全部で2,400円の鑑賞代とあいなりました。

上映前の音響デモンストレーションでは臨場感たっぷり。
これは期待できそうだと思ったら、結果、ちょっとばかり拍子抜けでした。
本作のガンダムは戦闘シーンが超少なめだから。
最初からわかっていたことやけどね。
先週のトップガンの鑑賞こそドルビーなんたらのにすればよかったわ。

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島

ジオン脱走兵のククルス・ドアンが戦争孤児の子供たちとヤギが暮らす島。
なんかジブリっぽい演出やシーンがてんこもり。

オヤスミ前のククルス・ドアンへの約束の宣誓がなんか教祖と信者みたい。
ククルス・ドアンはワザと電気のない暮らしをあえて選択していたっぽいね。
彼は子供たちに何を伝え、残したかったのでしょうか。

ずっとガンダムが出てこない。
なんならヤギの方がずっと登場シーンが長い。
もしかして、本作はヤギが主人公なのかと錯覚してしまうくらい。

終盤、連邦軍にとっては残置兵がちょっと邪魔だなくらいのこの島。
実は、ジオン(マクベ)にとっての超重要戦略拠点であることが判明する。
しかも、ククルス・ドアンはそのことを知っていたらしい。
移り住んで後から気付き、世界平和の為に工作をすべく居付いたのかもしれんけど。
どっちにしてもそんな危ない島で子供たちと新興宗教を立ち上げるなんて~。

この島に隠された戦略兵器をマニュアルコントロールすべく、高機動ザクで編成された向かうところ敵なしのサザンクロス隊が参上する。
しかも、このサザンクロス隊のかつての隊長がククルス・ドアンという因縁あり。

撃退すべく立ち上がるククルス・ドアン
考えもなしに助太刀参戦を申し出るアムロ・レイ

「子供たちを守るために戦えるのか?」
「それがかつての仲間であってもか?」

ククルス・ドアンの二つ目の問いに躊躇するアムロ・レイ
でも、深く考えずに参戦すべくククルス・ドアンを追い掛けます。

本当は本作のテーマともいえるセリフなんだろうな。
戦争って、何のために誰と戦っているのか。

そこへゆるキャラと化したホワイトベース隊とサザンクロスが遭遇して交戦開始。
往年のセイラさんを彷彿させるコアブースターの被弾と不時着からのスレッガージムの首もげ。

本作の瞬間最高視聴率は絶対にこのシーンで間違いない。

別機で上陸のカイ・ハヤトのガンキャノンはサザンクロス隊の引き立て役。
ガンキャノンあるあるですね。
ホワイトベース隊の一行と子供たちはヤギに先導されてクライマックス会場へ。

ククルス・ドアンの修繕されまくりの鬼ザク。
かつての仲間のサザンクロス隊を容赦なくぶった斬っていきます。
色恋エピソードの一つもありそうな女パイロットもおかまいなし。
子供たちを守るために鬼と化していますから。

そんな鬼ザクもサザンクロスの現隊長に片腕を斬られて追い詰められます。
この現隊長にしてみればククルス・ドアンは裏切り者だけにとどまらず、まさに目の前でやられた仲間のカタキでもあるわけで。

サザンクロス隊の裏切り者であり、仲間のカタキ討ちを果たさんとするその瞬間。
深い考えもなしに「ちょっと待った!」をかけるガンダム
なんか昭和っぽいベタな登場シーンでいい。

さて、ここに至るまでのガンダム

モビルスーツのコックピットにビームサーベルを突き刺します。
確かに爆発はしませんでしたが、敵パイロットは蒸発しちゃったでしょうね。
マルコスが近くに居たとはいえね。

次にガンダムの登場に慌てて踵を返して生身で逃げる敵兵。
逡巡したものの、これをアムロガンダムの足で踏み潰しちゃいます。
マルコスが近くに居たとはいえね。

おそるべき白い悪魔こと少年兵。
これは夢でオカンに罵声を浴びせられても仕方がない。

この後、ガンダム裁きで唐突な締め括りとなります。
ちゃんと締めてくれたのはマクベでした。

パリは燃えているか?」
史実かどうかはしらないけど、ヒトラーとその命令を実行しなかった部下の逸話。

世界の主要都市を壊滅させる戦略兵器が起動されるも、ククルス・ドアンによって無効化されていました。
それを見たマクベはその工作を果たしてであろう見知らぬ部下(ククルス・ドアンのことね)の行動を喝采する。

マクベのこのシーンは職業軍人も戦争に葛藤を抱えていることが伝わってくる。
この場合のヒトラーはザビ家のギレン総統だったのかな。

見ている最中も見終わってからも思うところはある映画かな。
でも、この路線もぜんぜんアリやとも思う。
なんならシリーズ化する方が後々に本作の評価も上方修正されるんじゃないかと。

例えば、カイ・シデンを主人公にミソラとその兄妹の後日談を含めたエピソード。
ちもやん的にはガンダムでも印象に残っている放送回やわ。
子供ながら複雑な気持ちになったストーリーでした。

ガンダムアムロを中心にしない映画化もぜんぜんアリと思う。
少なくともガンダム萌愛の団塊ジュニア世代以前には需要あるんじゃなかろうか。
シリーズ化に乞うご期待。

鑑賞後、グッズ売り場を偵察。

映画館のグッズ売り場(機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島)

ちもやんの子供の頃のガンダムの記憶は一番右下のクリアファイルの描写やな。
ベッタンとか筆箱やら下敷きとかね。
バッタモンのプラモの箱とかそれこそこんな絵やったわ。

買い占める人がいるんでしょうね。
お一人様のご購入は5点までやって。

劇場版 からかい上手な高木さん

原作もアニメも知識ゼロだけど鑑賞してみる。
時間的なタイミングもあったけど、評価スコアがすごく高いみたいだったから。

劇場版 からかい上手の高木さんの特典

入場時に手渡された特典。
なんや気恥ずかしいな、コレ。

原作もアニメも知らなくても作風や人気があるであろうことはよくわかったかな。
逆に映画化でがっかりした的な要素も皆無だし。

青春や思春期もので田舎感もあって、でも、そういうのに特有のテーマとなりがちな性的な衝動や混乱といった描写が一切といってもいいくらい無いのがいいね。
恋敵とか三角関係やらそういう競争的なのもぜんぜん無い。

エンドロール後のエピローグ的なのがほっこりするな。

オフィサー・アンド・スパイ

なんやろう。
最初からずっと引き込まれる。
話が面白いとか理解できているかは置いといてね。

史実のドレフュス事件の映画化らしいけど、ちもやんは知らんかった。
各国の大使館のゴミ箱から情報を得るとか、さもありなんやね。

ユダヤ人というとドイツのイメージがある。
でも、フランスでもそうだし、欧州各国どこも似たような感じだったのだろう。

このユダヤ人に関する一部の人類間の醜聞は、宗教も根差していて、日本人には根本的に理解し難いものがあるんやろうね。

ユダヤ人とはよく耳にするが、ユダヤ民族とはあまり耳にしない。
イスラエルが建国された後もね。

イスラエルの建国そのものが、いろいろな背景や経緯があるにせよ、結局は欧州大陸の人々の感情面からのユダヤ人の厄介払いというのが強かったんじゃないかなとも思う。

多少の逆転劇はあるけど、最後までスッキリしない。
軍事裁判での名誉回復や復職というより、結局は、軍部の政治力や権力闘争の結果としてドレフュス事件がフォーカスされたという感じがリアル。

鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー

映画を観ながら原作のストーリーをちょっとずつ思い出す感じ。
全体的に主人公の兄弟の活躍が少なかったというか無かった気がする。
そこは次回の完結編の完結編なのかな。

舘ひろし内野聖陽の二人がはまり役でダントツに突き抜けてた。
この二人で原作の登場人物の世界観が地に足が付いているといっても過言じゃない。
ファンタジーなんだけどファンタジーじゃない実写リアルを感じさせてくれている。
もし、この二人がいなかったらファンタジーのファンタジーになる悲劇やったかも。

舘ひろしは完成試写会だかで原作しらんと公言してバッシングされたらしいがね。
たぶん、内野聖陽も原作をしらんと思う。

ちもやんは演者は原作なんて別にしらんくていいと思う。
台本や脚本があって、監督があっての映画やからね。
原作じゃなく、それらに忠実なのが俳優であり、役者やと思うしね。

そうじゃないと俳優の演技がモノマネ大会になってしまう。
原作はあくまで原作であって。

ドラゴンボール超 スーパーヒーロー

長男坊(11)と次男坊(7)のリクエスト。
サイバーテロ的なのやつで春の公開が延期されちゃいました。
子供たちはロシアのせいだと怒ってましたが、そんなん決めつけちゃイカンと。

公開一週目は満員が予想されるから公開二週目の週末で。
ところが、それが思わぬ判断ミス。
早くも第一弾の来場者特典の配布が終了しており、長男坊(11)はガッカリ。
こういう特典の配布数の割り当ては映画館にもよるからなんともね。

今回の映画はかなりの上出来で、後々にも高評価になるんじゃなかろうか。
完全に主人公はピッコロ。
ピッコロ大魔王じゃなくてピッコロ。

特に前半はアメコミ感がたっぷりで、それをミスターサタンの登場ナシにレッドリボン軍の一派とガンマ1号2号とピッコロでやってのける。

原作でもストーリー的に悟空を強制退場させ、悟飯を中心にグレートサイヤマンでという時期があったけど、それをピッコロで再チャレンジしたような映画。

でも、思っていたよりちょっと長い。
子供たちの集中力が大丈夫かなと途中で心配になるも二人とも大満足だったみたい。

あと、ブルマの声がまったく違和感がない。
すごいな、声優さんって。

峠 最後のサムライ

コロナで公開が延び延びになっていた河合継之助の映画。
豪華俳優陣だけど、序盤・中盤・終盤と盛り上がりに欠けまくる。

なんや最後のサムライっぽさがセリフ以外から伝わってこん。
ニッポンの未来の為、河合継之助が何をどうしたかったのか、司馬遼太郎の原作では存分に動機と実行が描写されているのでしょうけど、本作からは正直伝わりにくい。

おそらく榎木孝明とかお嬢から「言うてたことの悪い方ばっかりになってるやん!」と河合継之助が言われちゃう度々の描写がそうさせているのだと思われ。

時代の大きなうねりや潮流には逆らえないという苦悩の中での河合継之助のサムライ魂なんでしょうけど。

この方向性だったら、もっと思い切って、NHK寄りに振り切ってやった方がよかったような気もする。

パスカヴィル家の犬

細部がめっちゃ雑。
でも、旨味調味料がよく効いている料理みたいな映画。
最近、よく目にするようになった岩田剛典。
持ち味が今のところわからないな。

鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成

やっぱり、舘ひろし内野聖陽のおっさんコンビが話の中心。
おっさん二人は登場シーンも多いしね。

鋼の錬金術師一人二役もやっぱり活躍は少なめ。
最後のトドメの一撃は左のパンチ。
せっかくやから復活した右のパンチがよかったよ。

原作を読んでないと展開のスピードになんのこっちゃわからん映画かも。
明らかに鑑賞する側が脳内でかなり補完しているよね。

ベイビー・ブローカー

子供を含めた男どもの動機や行動原理はわからんでもない。
それなりに理解できた。

でも、母親のそれは正直なところあんまし共感も理解もできんかったな。
おとり捜査的なことに協力する動機はさっぱり。

普通、すんなり自首するか逃亡するかの二択ではなかろうか?
せっかく巻いたのに子供を売るところまで手招きする理由がよくわからん。
結果的に刑事に子供を預ける流れの伏線にしろ。

ラストは駆け足でよくわからんかった。
おっちゃんは追っ手のマフィアを殺しちゃったのかな?

刑期を終えてガソリンスタンドで働いているお母さん。
ラストシーンで走っているように見えたけど子供に会いに行ったのかな?
そして、思わせぶりな車中のバックミラーにぶら下がる例の疑似家族写真。
それぞれで勝手に想像してくださいなということやろね。

あとがき

二酸化炭素とかの温室ガス効果なのか、アスファルトや高層ビルによる輻射熱なのか、原発を始めとする世界中の発電所の温排水による海水温の上昇なのか。

なんにせよ暑いわ。
まだ6月で40℃観測とかなんやねんな。

そらマスクして体育の授業なんかしたら熱中症で救急搬送されるに決まってるわ。
命に係わることなんやから教育者も学生も自分の頭で考えなアカンで。

約20年前に東南アジアへよく行き、その暑さに驚愕したものやけど。
でも、どう考えても今の日本の夏の方が暑いわ。
全国の天気予報を観ていても、沖縄が避暑地かと思うほどに本土が暑いしね。
北海道も30℃超とか珍しくないし。

スーツとネクタイで仕事とか拷問やで~。
半袖スーツの見た目に難ありの省エネルックを普及させようという早過ぎたクールビズもあったけど、今では半袖シャツにノーネクタイのクールビズは当たり前やな。
なんならもうTシャツに短パンとサンダルでもいいくらいやわ。

ぜんぜん萌愛じゃないニッポンの夏。