萌愛シアター(2023年11月編)

2023年11月も映画館へ萌愛でGO! ※ネタバレあり

キリエのうた

このストーリーの本当の主人公は、なっちゃんこと夏彦くんやな。
なるほどのタイトルのキリエのうたでした。

とはいえ、主演のアイナ・ジ・エンドありきの映画。
ちもやんが大学生の頃に公開されていたスワロウテイル
そのときのCharaと同タイプやな。

正直、どっちも苦手な歌声と音楽。
かつ苦手な女性のタイプ。
まあ、劇中のボンボン育ちのなっちゃんは秒殺で落とされちゃうわけだが。

カールスモーキーがおじいさんなのが感慨深い。
イッコの大学合格祝いの再登場シーンでの声で気付いたわ。
浅田美代子もすっかりおばあちゃん。

か弱い女の狡さが根底に流れ続ける長い長い映画。
母子家庭のキリエのボンボン息子への猛アタックは言わずもがな。
イッコは祖母から三代に渡っての生き様。
ルカも東京でホームレスというイッコと紙一重の生活。
事実、ルカはナミダ目のおじさんとのベッドシーンでも危うく流されている。
ミュージシャンは一人前に食べていくにはあまりにも険しい道のり。
ましてや家族や実家の支援もない女性。
悲しいかな、この先のルカの展開も推して知るべし。

イッコの元恋人の家で生活していると、その元恋人が女性を連れて帰宅する。
どうやら飲酒後に自宅へ連れ込んだらしいというシーンがある。
そのときの女性(松本まりか)がラストシーンでチラッと再登場する。
キリエことルカがおそらく東京の底辺に近いところでかろうじて生活しているキッチンやトイレ風呂共同の安宿みたいなところでその彼女とニアミスしている。

さよなら ほやマン

新鮮だと死ぬほど旨い、ほや。
そうじゃないとめっちゃマズイ、ほや。

オープニングからの数分でおおっとなる。
精子のような幼体が海中浮遊をしつつ、岩礁なんかに固着すると、脳や脊椎が退化して成体のほやになっていく短編動画。

それを思考停止の生き方と捉えるか、そういう生き方もあると捉えるか。
さよならほやマンというタイトルもいい。

海産物を口にすることを決意する弟。
それを覗き見てしまい、自宅を売却して島を出ることを決意する兄。
でも、そこにはオチがあって。
だけど、そのことで家より船の方が大事だということにも気付かされる。
実際、両親が命がけで守ろうとしたのも船だしね。

兄弟の演技が萌愛でホントいい。
本物の兄弟みたい。

ゴジラ-1.0

三丁目の夕日版のゴジラ
人間を駆逐する様がけっこう怖かった。
ちびっこは夜泣きするな。

ラストの典子の思わせぶりな首のあざ。
ゴジラ-2.0あるか?

愛にイナズマ

実家の裏庭。
土砂崩れせえへんのかーい!

序盤の流れからガラッと変わっての家族物語。
愛のイナズマではなく、愛にイナズマ。
まあ、面白かったけど。

法廷遊戯

序盤の法学部ゼミ生の模擬裁判でぶっとんだ演技をする人がいて。
それ以降は主人公を含めて淡々した演技が続いていく。
過去シーンとの切り替わりもあって、なんしか主人公の演技がなんかパッとしない。
杉咲花もストーリー上、セリフは最小限で感情を抑えた演技が続く。
でも、引き付けられるストーリー。

終盤の留置所の面会室での杉咲花の咆哮シーンで大回収。
主人公が警察に出頭後、裁判所前だかの街頭で爽やかに空を見上げるシーン。
自分の過去のやらかしを考えたら爽やかに笑ってる場合ちゃうやろと。
演出の差というか、主人公、杉咲花に全部もってかれちゃったね。

フィリピン嬢の社会学

この映画を鑑賞していて思い出したことがある。
20年くらい前の話。
それこそ日本全国でフィリピンパブが隆盛だった頃。

ある事件があって。
愛知県小牧市のフィリピンパブで、酔って客同士の大喧嘩で暴れまくって店内のステージのカラオケ機材やらミラーボールとか出入口ドアをぶっ壊したトラブルが発生。

勿論、ちもやんはそんなことしていないよ。
その頃は大阪に住んでたし。
経緯を省くけど、縁あって、仕事でそのトラブルの示談を担当することになりました。

小牧警察署がフィリピンパブのオーナーの連絡先と自宅を教えてくれて。
相手方は損害賠償をしてくれたら事件化しないと言ってくれているそう。
でも、そのときに警察官が割と端的にそのオーナーはそっち系の人なんですと。
う~ん、ちょっと予想はしていたものの、やっぱり?

若かりし頃のちもやん。
ちょっとびびったのを見透かしたかのように警察官がフォローしてくれる。

今回は警察が出動する騒ぎで状況を把握してる、先方も無茶な要求はせんだろうと。
もし、法外な要求や脅迫をされたらこっちに言ってくれたらいいからと。
その警察官のアドバイスとフォローでかなり安心できたものでした。

でも、実際にオーナーの自宅のピンポンを押すときは何度も躊躇したけど。
どんな人が出てくるのかヒヤヒヤしたものの、インターホン越しでのやりとりに終始。
顔を合わせることもなく、持参した菓子折も受け取ってもらえず。

謝罪は受け入れるし、壊したものを弁償してくれたらそれでいいので、あとは店長と話をしてくれみたいな感じであっさり終了。
結局、確か30万円とちょっとの弁償で収まって、めっちゃホッしたのを思い出したよ。

これはちょっとすごい映画。
出演者もかなりの覚悟が必要だったことでしょう。

人間の尊厳についてこれでもかと考えさせられるセリフが続く。
少し前に安楽死尊厳死)を選択したゴダール監督の問いかけもあり。
人工呼吸器や胃ろうとか、治療と延命の境もまだまだ日本では避けられがちな議論。
人工中絶だって、そう簡単にどっちが正しいなんていう答えはなさそう。

是非、今作の宮沢りえ磯村勇斗には賞をあげたいわ。

おしょりん

眼鏡といえば鯖江鯖江といえば眼鏡。

中学校とかで上映されそうな映画。
元ZIPのきいちゃんが主演。
こうやってみると和装がとってもよく似合うお顔立ちでした。

眼鏡の製造の苦節が描かれているんだけど、腕時計みたいに眼鏡は軍需品の中でも重要品としてもっと国策で製造されているのかと思っていた。

正欲

主演男女二人の自殺願望の根拠がよくわからんかった。
劇中でも性欲(正欲)とは本来は隠したいものであると。

LGBTQであれ、ノーマルであれ、近親相姦でれ、恋の悩みや人生の失望や絶望で自殺願望に結びついていくのはわからんでもない。
けど、正直、水の飛沫フェチで自殺願望に結びつくのはイメージしにくい。
某大手芸能事務所のボスもそうだし、劇中終盤の登場人物もそうだし、小児性愛者の自認だけで自殺願望になるのかな?

水の飛沫フェチ。
誰かに迷惑を掛けたり、犯罪になる可能性がとっても低いわけで。
実際に建造物や住居に侵入して蛇口を破壊するとかの器物損壊の衝動はフェチとは別の次元の話だと思うんやけどなあ。

例えば、正欲の代表格である男性の性欲。
痴漢や盗撮、下着泥棒は当然ながら犯罪なわけで。
世の中のおおよそ大半の男性は現実ではそんなことはしない。
別の方法で性欲をそれなりにコントロールしているわけだ。
水フェチ欲のコントロールは難易度が低い気がするけど。
蛇口等の破壊衝動が抑えられないのなら、それは痴漢や下着泥棒を実行するのと同じやろうけど、それは水フェチというより破壊フェチな気もするし。

全編で一番の正欲だと思ったシーン。
寿司店で気になっていた男性が女性といるの目撃し、自宅までストーカー。
挙句に窓ガラスに向かって植木鉢を投げつける。
これこそが正欲の大爆発ですな。

劇中で最も感慨深い感慨深いシーン。
証拠物の小児性愛者の動画を睨みつけるように見つめる稲垣吾郎
このシーンの撮影現場はどんな雰囲気やったんやろう?

春の画 SHUNGA

超無修正で超リアル。
浮世絵の派生に春画があるみたい。

映画というかドキュメンタリー。
正解でも唯一無二の芸術性というのは確かにそうだと思う。

興味深かったのは、浮世絵師よりも彫師や摺師のこだわりや技術がすさまじかったというもの。
現代技術では再現できないぐらいの技量水準だったらしい。
陰毛の再現がすごいのなんのって何度も劇中で聞かされ。
あと、基本的に性教育の教本ということで、嫁入り道具の側面が多分にあったというのも面白かった。

春画のコレクターや研究者と、春画の追っ掛け女子みたいな対談が随所に挟まれているんだけど、卑猥な言語を駆使しながら学術的っぽく品評してくのがなんだか面白くて。

江戸末期の争乱で過剰かつエログロ路線に突き進み、そのまま新政府の規制にあったり、写真の登場でいっきに衰退していく。

土偶に埴輪、仏像やお地蔵さん、鳥獣戯画とか。
浮世絵に漫画と日本人は人の偶像化が世界でも突き抜けて達者よね。

JFK 新証言 知られざる陰謀 劇場版

団塊世代の父親からよく聞かされたものです。
初の日米宇宙中継で最初に映し出されたのがまさかのケネディ暗殺の報道だったと。

死人に口なしでオズワルドの単独犯行ということなっている。
それなりのスピードで走行する車のパレード。
教科書倉庫ビルの上階からのケネディ大統領の角度と弾道を考えると、少なくとも3発すべてがオズワルドのポイントからの弾道とはちょっと考えにくいよね。
大統領に当たってから、前席の知事に当たるとか。
しかも、その証拠の弾丸が一つだけで、弾頭がまったく潰れていないなんて。
そんな弾丸が証拠物になる?

有名な衝撃的映像からは素人目にも大統領の正面からの弾道のように見える。
そんで弾丸の射出側の後頭部が吹き飛んでいるというのは自然な気がする。
大統領夫人が車の後部へ身を乗り出すシーン。
映画の解説では、反射的に車の後方に飛び散った大統領の頭部の破片を拾おうとしている行動らしい。

あと、自分が車で移動するパレード中の大統領を射撃するとしたらやで。
車が離れていく後方からではなく、的として近づいてくる前方から狙うわ。
仮に射撃ポイントが教科書倉庫だとして、どうしてオズワルドは正面からパレードが向かってくるタイミングで射撃せず、また真下に見えるときに射撃せず、遠ざかるタイミングで射撃したのだろう?

もし、ちもやんが狙撃するなら。
まず第一に的がまっすぐに向かってくる車の前方から、第二に的がまっすぐに遠ざかる車に後方から、スナイパーの典型的な姿勢である「うつぶせ」で狙撃するけどね。
的が斜めの角度から遠ざかっていく場所からは狙撃しないわ。

今回の映画ではオズワルドの経歴の怪しさとかが補足されている。
要は、CIAやんという話。

オウム真理教の村井秀夫ばりに衆人環視の中で暗殺されるオズワルド。
死人に口なしでチーンです。

とりあえず、なんでもCIAのせいにしとけというのもなんやけど。
イラクの大量破壊壁の保有を理由に戦端を開き、のちに大量破壊壁はありませんでしたとかそんなんばっかの米国。
ケネディ大統領の陰謀説すらまともに信じたらあきまへん。

あとがき

超萌愛な阪神タイガースが僅差の関西ダービーを制して球団創設二度目の日本一!
しかも、オリックスは岡田監督が以前に監督を務めていたというね。

いやもうMVP近本がスゴすぎた。
あと、エラーやミスが試合を動かすシーンが目立った日本シリーズやったね。

1985年当時は小学生で給食の牛乳で乾杯したなあ。
38年振りの日本一か~。
デザインのいい日本一記念の腕時計が発売されたら買おうかな~。
でも、だいたいド派手なタイガースマークに落ちりやすいんよね・・・。