2021年2月に映画館で鑑賞した映画 ※ネタバレあり
ヤクザと家族 The Family
ヤクザ業界が日本のバブル期以降の斜陽業界だということがこの映画で描かれる一つの組事務所を通してよくわかる。
反社認定をされ続ける限り、携帯電話も契約できないなんてね。
あぶない刑事で銀星会という暴力団に発砲しまくっていた館ひろしが柔和なヤクザの組長役なんてそれこそ時代を感じるわ。
確かに今ではヤクザという分かり易い人は居なくなったよね。
大っぴらにしたら生活できんくなるんやろな。
ちもやんが子供や学生だった80~90年代は近所にも普通に居てはったな。
あっこの家(ビル)そうやでとかね。
うちのマンションにも住んではったし。
小指のないおっちゃんがやってるお店とか今でも覚えてるわ。
ホンマにじゃりン子チエの世界やったな。
大学生やった90年代後半の頃でも公園で深夜に酒飲んで騒いでたら、近所から日本刀を持ったおっさんが出てきて「静かにせんとコロスぞワレ!」みたいなんまだあったな。
今では分かり易いコワイおっちゃんは希少種かも。
昔はナンボでもおったけど。
それこそ親戚にも一人くらいはどこの家庭にでもおったんちゃうかな。
令和になってもみかじめ料とかショバ代とかの習慣はまだ残ってるんかな?
明らかに小売店や飲食はコンビニやチェーン店ばかりになってきて、明らかに個人商店は減少しているし、成り立ってるんやろか。
今、この令和においてのみかじめ料やショバ代とかの類いの最強はNHKやろね。
道路公団の通行料は受益者負担だし、麻薬より中毒性があるともされる煙草のJTや賭博のJRAとかも自分の意志で関与せず、遠ざけることができる。
あと、JRもNTTも受益者負担だし、他社の選択肢もある。
電気とガスはもっと自由度と選択肢が少ないけど、一応そう。
そう考えると、やっぱり、最強はNHKでしょう。
しかも、広域指定付き。
政府や行政は早急に対応するべきですね。
素晴らしき世界
ヤクザと家族 The Familyに続いてヤクザもの。
こっちは刑務所でのお勤め後がメインテーマです。
育ってきた家庭環境により、類は友を呼ぶじゃないけど、自然とそういう輩とつるむことでいつの間にかヤクザモンになっているというかつての黄金ルート。
役所広司が演じる元ヤクザの主人公が刑務所から出てきて、今度こそ堅気になると自ら誓い、社会に適応しようとするがそう簡単にはいかない。
ただ、この主人公は、更生させようとする人たちに恵まれます。
それでも主人公は元のヤクザの世界に戻りかけます。
でも、頼った先のヤクザ組織も時代の流れでジリ貧。
挙げ句に組事務所に警察の摘発も入り、かろうじて組長の妻から逃がしてもらう。
そのときに「シャバは我慢の連続や。そして、我慢の割にたいして面白いこともない。せやけど、空が広いといいますよ?」みたいなことを諭されて、堅気の世界へ戻る。
実際は、刑務所に十数年もぶち込まれて鉄格子で切り取られた空を見ることを考えると、シャバの我慢なんてたかが知れている。
そんなことはみんなわかっている。
でも、その我慢の限界が、人によっては、間の悪いタイミングや瞬間であったり、どうしようもない縁や巡り合わせで人生に訪れることだってあるのかもしれない。
あの頃。
話の舞台は大阪やね。
あの頃、と振り返る学生時代のサークルの内輪のノリがメイン。
アイドルの追っ掛けやオタクの掘り下げの方向には進まない。
イベントやトラブルや思い出がコズミンを中心に話が進んでいく。
確かにいるよね、こういうコズミンみたいなキャラのやつ。
そして、最後までこのコズミンで押し切るんやね。
あとがき
今月は連続で刑務所帰りがテーマの映画。
10年ひと昔というけれど、懲役とかムショ勤めなんて考えられへんわ。
これ系でいうと、印象が強いのは、長渕剛の「とんぼ」かな。
哀川翔も弟分役で出演していたやつ。
なかなかぶっ飛んだ内容で、誰も彼もが不幸になる話。
刑務所も出たり入ったり、懲りずに出たり入ったり。
シャバで我慢ができん種類の人間たちのドラマ、とんぼ。
最後は、主人公の英二が空を見上げるどころか地面を這いつくばってたね。
このとんぼの放映は、ちもやんが中学生の頃だったんだけど、顕著に一部の教師に長渕化が見られたんよね。
パンチパーマでサングラスにくわえ煙草というスタイル。
見た目だけやったら、教師じゃなくて、まんまヤクザやん。
なぜか竹刀とか木刀みたいなんをしょっちゅう持ち歩いとったしね。
吉澤先生、安田先生、須佐美先生とか、ヤクザみたいな先生がいっぱいおったわ。
それぞれがプリ、ヤッさん、スッさんって呼ばれてたし。
吉澤先生のあだ名がなんでプリだったのかはわからんけど。
おじさん世代にそういう「とんぼ」ファッションが確かにあった時代なんよ。
萌愛な中学時代やね。