萌愛シアター(2024年7月編)

2024年7月も映画館へ萌愛でGO! ※ネタバレあり

朽ちないサクラ

警察署の事務職員に過ぎない主人公の職務遂行を寛大に見守る課長。
急に主人公を宗教施設に案内して昔語りをする課長。
まさにそういうことだったのねというクライマックス。

それにしても決定打のないまま推測で課長を問い詰める血気盛んで軽率な主人公。
そんでもって「私も殺すんですか?」と今更にちょっと怯える。

警察を辞職して世捨て人のように釣りをしていた辺見さん。
遠くに黒い車がやってくるのが見えると、さもこうなることを予期してとっくに死を覚悟していたかのようにバケツの中の釣った魚を海へ逃がしてあげる辺見さん。

あ~あ、主人公。
若気の至りでやっちまったなあ。
辺見さんの身に危険が及ぶかもしれないとは考えられなかった・・・のでしょうね。
公安や警察に限らず、組織の正義って、怖いね。

九十歳。何がめでたい

松竹系の幕間に出てくる中島瑠菜さん。
松竹推しで終盤のダンスコンクールのステージシーンの見せ場たっぷり。
このシーンだけ全編を通してちょっと異質やったね。

いい爺さんじゃくて面白い爺さんになろう。
うん、そうしよう。

先生の白い嘘

インティマシー・コーディネーターなるものを初めて知ったわ。
必要かどうかの是非なんて当事者にしかわからんわな。

どっちにもしても、CGも生成AIも躍進する昨今。
男も女も本当に脱がなくてもなんとかなる時代やと思われる。
実際に本編も別におっぱい丸出しとかじゃなしね。
それならもっと上手に視聴者に想像させる撮影や描写の方法あったんちゃうかな?

先生の真っ赤な嘘ならぬ先生の白い嘘。
人生、他人にも自分にも時には嘘も大切だよね。
特に自分への嘘なんて他の誰かへ迷惑をかけるでもなし。

温泉シャーク

途中で寝そうになりながも終わってみればなんか面白かった。
クラファンだったのねとエンドロールで気付く。
サンシャイン池崎

音響も何もかも大学サークルレベルのポンコツ
予算の限られた映画故の演出の一環やと思うけど、役者の演技も棒読みのポンコツ
中継ぎ登板の巨勢教授だけが視聴に耐えうる演技。
でも、ヒーロー戦隊ものに登場しそうな演技なんやけどね。
この巨勢教授が中継ぎと思いきや試合終了まで投げ切ります。

そんでもって謎のマッチョが萌愛。
まさかの水陸両用でラストまで無双。
マッチョが地域振興に大貢献する時代の到来やな。

最近、鑑賞した映画の中では観客が一番多かったかも?
シネ・リーブル梅田あらためテアトル梅田。

密輸1970

序盤は登場人物がドワーッと出てきて海女さんの顔とか覚えられない。
でも、ストーリーの要旨がわかってくるとなんか面白いぞとなってくる。
ちょっとコンフィデンスマンみたいで。
軍曹、生きてるやん!

ルックバック

二人とも女の子やったんですね。
予告編なんかでボーイミーツガールものやと勝手に思ってたわ。

小学校の卒業というタイミングで出会う藤野と京本。
田園地帯の通学路。
雨の中をスキップともつかないステップで帰途につく小学生の藤野。
このシーンがなんだか萌愛ですきの感覚が不思議と自分にもこういう似たような体験があったなという感じで伝わってくる。
あと、京本の方言も萌愛でした。

京アニ事件を彷彿させる悲劇。
クリエイター各人の人生ドラマだろうがすべてぶち壊すどうしようもない厄災。
でも、劇中では異なる世界線が示唆される救いが示される。

京本の部屋のドアに掛けられた藤野のサイン入りの半纏。
本棚にあった重版の度に購入したであろうシャークキック全巻。

ルックバック。
「振り返る」というより「背中を見る」という意味の方が強いのかも。
京本の半纏にある自分のサイン。
京本の背中を見て連載再開に立ち上がる藤野。
とっても萌愛なお話でした。

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン

ちもやんはハリウッド映画と香港映画で育ってきたとっても過言ではない。
でも、近年は積極的に米国映画をチョイスすることは少なくなているかも。
本作は予告編でなんだか面白そうな設定じゃないですかと。

さもありなんというストーリーがけっこう雑だけど要所を押さえてテンポがいい。
当時の米国はベトナム戦争と宇宙競争でソ連との対立がすべての時代やったんやろね。

有人宇宙飛行はソ連ガガーリンに先行されて。
有人月面着陸だけはアームストロングでなんとしてもというのが米国の国策。
国策だけにサイドストーリーもあって。

そのサイドストーリーが月面着陸映像はフェイクだったというアレのアレ。
月面の星条旗があんなふうにはならないとかね。

確かになんかすべてが嘘っぽいもんね。
月面での映像もそうだし、そもそもホンマに有人宇宙飛行で月面着陸して帰ってくるなんてできる技術が当時の人類にあったんかいなというね。
さらには忘れがちだけど月面着陸よりもそこから帰還したというのがすごい。
技術的にも月面からの離陸と地球への帰還の方が難易度も高いんじゃない?

実際、劇中の序盤でNASAのロビーに設置されているハンバーガーの自販機がオンボロですぐに壊れるというシーンがあって、そういう疑問も暗に提示されている。

ちもやん的には月までの有人飛行と月面着陸は確かにすごいけど、その月面から離陸して再び地球まで帰ってきたことの方が技術的にもすごいと思うのよ。
ロケットで月までぶっ飛んで行くだけならなんとかなりそう。
でも、宇宙空間や月面の外部環境にさらされて尚も宇宙船に致命的な故障をさせずに帰ってくるというのがすごいと思うわけであります。
実際にそういうテーマのアポロ13号という映画もあったけど。

これみよがしのオメガ協賛も節々にあって。
せやけど、やっぱり、月と腕時計のストーリーには憧れちゃうよね。
腕時計好きが一度は通る道のスピードマスター。

あと、主演女優のおっぱいが時代考証を含めてなんだかすごい。
アラレちゃんの山吹みどり先生みたいな主演女優のファッションとおっぱい。
鳥山明大先生が好きそう。

キングダム 大将軍の帰還

続編を重ねる毎にシーンがなくなっていく映画キングダムの主人公の信。
信がスクリーンを暴れ回るのは第一弾がピークでしたね。
羌瘣も難しい顔をして見守るシーンばかりでセリフがさらに激減。

その代わり、おじさんたちが大活躍!
王騎(大沢たかお)vs龐煖(吉川晃司)が熱すぎる!

前作以上におじさんたちの祭典でありました。
二人の前で信はどこまでいっても童信(わらべしん)でしたね。

三國志では一時代を築き上げた世代交代のシンボルは関羽雲長の死である。
魏軍と交戦する荊州関羽軍へ挟撃するように参戦する呉軍。
関羽を新世代の呂蒙と陸孫の知略が超えることで三國志はクライマックスを迎える。
なんだか秦の最後の六将である大将軍王騎の死はこれとすっごい被る。

王騎を迎え撃つこの戦の趙軍の総大将は龐煖。(李牧ではない!)
この王騎と龐煖の総大将対決は蒙武のヘマもあって王騎劣勢からの総大将一騎打ちへ。
一騎打ちは五分五分から王騎がやや優勢へ。
どこまでいっても個の武神と違って、将軍ましてや大将軍は背負っているものが違うんだという熱い展開となるわけであります。

ところが。
匈奴防衛の国境付近から李牧が遊軍的に参戦してくる。
それも侵略でも防衛でも勝敗でもなく王騎の抹殺を最上位戦略として。
そこには暗殺もやむなしというテンションすら漂わせる李牧。
こういうところが小者っぽいんだよね、本作の李牧。

羌瘣や龐煖は一軍の将ではなく、個の武を極めんとする求道者という設定。
この二人こそが暗殺者(アサシン)なのである。
にもかかわらず、龐煖は趙軍の総大将になってしまっているのである。
まったくもって李牧の差し金か、原作者の差し金なのかは不明。

因縁のおっさん同士の熱い一騎打ち。
総大将同士の一騎打ちでもある。

そこにこの戦では総大将でもなんでもないアサシンマインドの李牧が参入。
結果的に龐煖は王騎を一騎打ちではなく暗殺のように勝負を決めてしまう・・・。

これは王騎よりも龐煖の方が納得いかない気がするのは、ちもやんだけ?
それなのに戦闘後の高台での龐煖と李牧のシーンはなんなの?
ちもやんが総大将の龐煖なら怒り狂って李牧をぶった切るんだけど?

王騎は伝説のダイイングメッセージの中で、趙軍の総大将の裏に存在する者(李牧)に知略の敗北を認めているシーンがある。
キングダムという舞台から退場する「おじさん」が懸命に李牧という新世代の役者が小者にならないよう懸命に持ち上げているわけである。

キングダムは龐煖と李牧がどこか小者っぽい気がするんよね。
その理由は本作のクライマックスでもある王騎の退場のさせ方だったと思われる。

軍や戦に興味がないと宣言する龐煖をなぜ総大将にしてもうたんやろ?
王騎から新世代への交代劇だから李牧が堂々と総大将をすりゃよかった。
そんでもって、当代一のアサシンである龐煖が堂々と李牧を暗殺すりゃよかった。

李牧の末期は趙王を巻き込んだ軍部内の内ゲバにより誅殺される運命にある。
そんな李牧だから心はマッチョ系であってほしい。
やっぱり、アサシンマインドはいらないかな。

あとがき

暑いわ。
おそらく暑すぎて年を経るごとに蝉が減っている気がする。
数年前より確実に蝉が鳴いていない。
朝っぱらからウルサイくらいやったけどな。

こんなクソ暑い中で夏季オリンピックも大変や。
かといって冬季オリンピックも雪がなくて大変で。

開幕式でマリーアントワネットの首チョンパの演出。
先日のトランプ元大統領の銃撃事件で容疑者を即時射殺するシークレットサービス
G7参加国として日本はそういう国や民族とやりとりしているわけですよ。

ほぼトラとかでトランプ氏の復権はほぼ確実みたいな流れ。
はたしてそうやろか?

リーマンショック後で揺れる米国と世界情勢の中で、初のアフリカ系有色人種のオバマ大統領を選出できたのがアメリカ合衆国という国家。
こういうときに女性大統領を選出できるのがアメリカ合衆国だと思う。
でも、プロレス的にトランプ氏を選出するのもアメリカ合衆国でもあるか。

まあ、誰が米国大統領になったとしてもや。
大統領戦後の日本はどうなるか。

一方向の円安抑止の為替介入でドル売り円買いをして利確する一方で、トルコのエルドアン大統領ばりのインフレと通貨安(円安)の状況での金融緩和(継続)という政策。
長期金利は容認という意味わからん表現でジワジワと1%前後をフラフラ。
でも、法律で決めてあるトリガー条項を無視して、ガソリンの補助金というバラマキのかたちで金融緩和を絶賛拡大中。

通貨安のくせに世界がびっくりする日本のガソリン代や電気代の安さ。
実際、このガソリンの補助金を打ち切ったら、そこが円安のピークで次第に円高へ折り返すかもやけど、実体経済はその時点でインフレがドッカーンやろな。
でも、そこで金利を上げられないと、ホンマに日本はトルコ化へ一直線。
インフレと円安が容赦なく天井知らずで突き進む。
日経平均株価も10万円を余裕で突破するやろうけどね。

そのときの日本経済や日本国民。
たぶん、中国の改革開放やベトナムの刷新(ドイモイ)と同じようになりそう。
経済感覚や金融リテラシーと何よりも個人の実力差で格差は本気で広がるでしょう。

G7でもなんだか異質な日本。
それはG7参加国で唯一の有色人種国家だから?
世界でも希有な成功している社会主義政策(世界から見たら!)の国家だから?

いやいや、よく考えてや?
有史以来、こんなにも長期で低金利かつ物価の安定した国があったでしょうか?
そんなG7参加国や世界の国があったら教えてもらいたいけど?

もうすぐそんな日本の牙城が突破されて崩壊しそう。
そうなってから世界史においても奇跡的な長期安定経済だったことに気付く。
世界がではなく、当の日本人が気付く。
戦後よりも江戸時代末期の日本人が感じたガラガラポンに近いかも?

なんちゃって。
暑くてもいいから平和萌愛。