龍馬と京都市内を一望して自分の悩みをちっぽけなものにする
そうよワタシは南座の松葉~♬
思うところがあって、坂本龍馬の墓参りに行こうといざ京都へ。
彼の命日の11月15日も近いしね。
せっかくだし、ついでに松竹の優待公演を観劇しようと南座に立ち寄る。
公演開始の前にまずは腹ごしらえ。
すぐ隣の松葉へ。
にしんそばで有名な老舗店。
学生の頃、何度か先輩にご馳走してもらった記憶がある。
木製の看板に屋号で松葉とあって、上部に「JRA MATSUBA」とある。
この「JRA」は何の略だろう?
しかも、Rが赤いし、何か意味があるのかな?
価格はそれなりにする。
学生の頃も自分で食べる金額じゃなかったな。
入店すると、二階席へ案内され、エレベーターで二階へ。
降りると、大正末期~昭和初期の価格表が壁に掲示されている。
にしんそば拾八銭とある。
その名物にしんそばを注文。
現在は1,650円なり。(※2022年10月現在)
大正末期~昭和初期が1925年頃。
18銭のにしんそばが1,650円。
1円=100銭だから165,000銭。
約100年でざっと1万倍?
そう考えると、ものすごい貨幣価値の変遷やね。
やっぱり、日本のこの約20年間のデフレが異常なのかも?
名物にしんそばを注文。
子供の頃、家でもよく食べたことをお茶をすすりながら思い出す。
当時は、干物系が食卓へ頻繁にあがったものである。
ちもやんの主なタンパク源でした。
アジやサンマの干物に始まり、サバのみりん干しやらイカの一夜干し。
カレイやカマスの干物もあったな。
にしんそばもその延長線でしょっちゅうやったわ。
オトンが好物やったらしいのと、オカンものせるだけでよかったから楽チンやったんやろうね。
そういえば、にしんうどんって食べたことがないかも。
見栄えや出汁との相性なんかな?
そんなことを考えているとやってきた。
100年で1万倍のにしんそば。
ねぎは小皿に別盛。
蕎麦はピャッと揃えられている。
でも、なんや違和感あるな。
まあいいや。
いただきます。
ズズズッと。
おお~、すっきりしゃっきりと淡麗な蕎麦やな。
んん?
わかった!
にしんを引っ張り出してドーン!
やっぱり、にしんそばってこうでなくっちゃね。
ついでに小皿のねぎもパラリ。
にしんをパクリ。
甘辛に炊いた甘露煮の懐かしい味。
今は高級風やけど昔はめっちゃ安かったんやろうな。
これ、ホロッと崩れるけど身はまだしっかりしてるんよね。
どっちかというと甘露煮なのにパサついてるというか。
モブモグ感あるよ。
出汁は東京のとぜんぜんちゃうね。
塩味も甘味も醤油感もかなり弱い。
東京の人だとすっごい物足りない味だと思われる。
ご馳走様でした。
南座
今日の公演はこれ。
主演は大竹しのぶ。
戦争孤児が商家に拾われて、その商いの才能から長男の嫁となり、事実上の家長となって家業を守り抜き、明治・大正・昭和の戦乱を生き抜く女の一生のお話。
この機械に金色の松竹株主優待カードを入れると、事前にネットで座席予約した優待チケットが発券されるという仕組み。
オペラグラスを持ってくるのを忘れた。
こういう時に使わんでいつ使うねんという話やわ。
大竹しのぶが主人公けいの子役からお婆さん役までを演じきる。
声、若いな!
京都霊山護國神社
本日のメインイベント。
悩みというわけではないが、ちょっといろいろ考えるところがあってね。
大きな決断をするために踏ん切りをつけにきたというか。
過去、こういう時は南禅寺の水路閣か龍馬の墓参りと決めている。
自分の中での「験担ぎ」みたいんものやね。
八坂神社を抜けて、円山公園から高台寺に向かってねねの道をずっと道なりに歩く。
突き当たりで山側に向かって緩やかな坂道の維新の道を登っていく。
この道をまっすぐ行ったところの右手側に幕末維新ミュージアム。
反対の左手側が京都霊山護國寺神社。
入ってすぐに霊山墓地への入場ゲートがある。
入場料は300円。(※2022年10月現在)
日本で唯一の入場料(拝観料)のある霊園かもしれない。
勤王の志士の1,356柱ものお墓がある。
坂本龍馬のほか、木戸孝允(桂小五郎)や高杉晋作、吉村寅太郎とか。
日清・日露、太平洋戦争の戦没者の英霊を祀る墓地でもある。
たくさん墓石があるけど、案内板とかあるのでわかります。
見晴らしのいいブロックの一番端っこ。
坂本龍馬と中岡慎太郎、下僕の藤吉が何者かによって暗殺された近江屋事件。
三人揃ってお墓が並んでいます。
向かって右が中岡慎太郎で、左が坂本龍馬。
左奥の小さいのが龍馬の下僕だった藤吉のお墓。
藤吉のお墓が奥にひっそりとあるのがとっても萌愛。
ほっそりとこじんまりとした墓石です。
海援隊の坂本龍馬。
陸援隊の中岡慎太郎。
下僕の藤吉。
やっぱり、肩書きって大事やな~。
お賽銭を入れてお参り。
一応、二礼二拍手一礼。
今、考えていること、決断しようとしていることを思い浮かべる。
お墓の一段下に坂本龍馬と中岡慎太郎の銅像がある。
精悍な顔つきで京都市内を一望されていらっしゃる。
そう、今日はこのお二人とこれをしにきたのですよ!
坂本龍馬と中岡慎太郎と一緒に京都市内を一望する。
自分が決断しようとしていることなんてちっぽけなことに思えてくる。
というわけで、スッキリしたぜよ!
それにしても見事な盆地。
龍馬さん、只今平和萌愛也京都。
ちなみに木戸孝允(桂小五郎)のお墓。
他と比べると圧倒的な存在感。
まさに格が違うといったところ。
場所も高いところにあって。
さすがは薩摩の西郷隆盛と大久保利通に並ぶ維新三傑の一人。
おそらく霊園で一番高い場所にある超一等地だと思われる。
隣には壮大なロマンスがあったであろう京都の芸子だった奥方の幾松の墓。
ちなみに西郷隆盛と大久保利通のお墓はこの霊園にはないんじゃないかな?
さて、自分の中で一区切りついたので下山です。
足を挫かないよう気を付けましょう。
壹銭洋食
けっこう歩いた。
小腹が空いたところにちょうどいい店を発見。
店内外がワチャワチャガチャガチャしているけど、お好み焼きの原型みたいなのを食べさせてくれるお店。
学生の頃、何度か食べたことあるけど、いつの間にかこんな強烈なザ・レトロスタイルのお店になっていた。
もう20年以上ぶりの来店とあって、店内もぜんぜん記憶のものと違う。
まあ、外国人観光客もこっちの方が喜ぶだろうしね。
メニューも外国人観光客の方をしっかり向いている。
いいと思います。
でも、生玉子感があふれるメニュー写真は大丈夫なのかな?
ちょっとお下品な絵馬がこれでもかといっぱい。
大衆文化や娯楽はこうやってもっとおおらかじゃないとね。
いただきます。
ソースがキリッと効いてカライウマイ。
メニュー写真の説明書きにあるようキャベツ以外の具材がいろいろ入ってる。
濃いソースにも負けず、それぞれの具材の味が個別にたっている。
これはお好み焼き以上にビールが呑みたくなる。
もうちょっと食べたかったなというサイズ感。
それがいいのかも。
ご馳走様でした。