すし食いねぇ
小僧寿しチェーンとアトムボーイ
ちもやんが子供の頃、大阪府吹田市に住んでたんやけど、当時は寿司というと小僧寿しチェーン。
持ち帰り寿司のお店で、全盛期は駅前やロードサイドのいたるところにあった。
ほか弁の寿司バージョンという感じやな。
「小僧っ寿っしチェーン♪」のTVCMもガンガン流れていて。
お弁当箱みたいなドラえもんの容器に入れられたドラえもん寿司とかね。
バッテラとか太巻きをホンマによう食べたわ。
高度成長期やバブル期に調子に乗ってちょっとお高くとまっていた寿司を、江戸時代よろしく庶民の身近な食べ物に引き戻した小僧寿しチェーンの功績は大きい。
でも、その後はファミレスのように店舗でファミリー層も楽しめる回転寿司というイノベーションに飲み込まれていくわけであります。
スーパーやコンビニあたりの所謂パック寿司のレベルも急上昇したしね。
今となっては小僧寿しチェーンは「つわものどもが夢の跡」やね。
そんな小僧寿しチェーンがまだ覇者として謳歌していた頃。
ちもやんの家から徒歩数分のところに鉄腕アトムのマークのアトムボーイという回転寿司店がバーンと出店してきたのであります。
これがもうね、まわるファミリー寿司が子供心にめっちゃ萌愛で楽しくて。
開店してからしばらくは親にせがんで何度も連れていってもらってた。
百貨店のレストランのお子様ランチの旗やおまけの玩具のギミックを、食べ物で遊んではいけませんという食の昭和倫理感を、アトムボーイの回転寿司は余裕で飛び越えてきたんやね。
ところがである。
ちもやんは比較的すぐにその熱が冷めちゃったんですよ。
理由は、ぶっちゃけそんなにおいしくなかったんよね。
今思い返せば親父とは行った記憶がない。
オカンと弟の三人での外食時のみ。
つまり、その頃のまわる寿司はその程度のレベルやったんやろうね。
通夜振る舞いや葬式後のカピカピの寿司の記憶も相まって、寿司というのはそんなにおいしいモノではないという認識にもなっていたように思う。
さらに中高生の青年期となり、味覚や好みの変化もあって、太巻きやいなり寿司といった助六寿司みたいなのを避けるようになったというのも重なり。
なんか子供っぽいとか、田舎っぽいとか思っていたように記憶している。
今は逆にそっち路線へ戻りつつあるのだが・・・。
実際、ちもやんはこの頃の記憶もあって回転寿司には行かなくなる。
大学生になっても、社会人になっても。
回転寿司が流行っているのは知っていたけど、ずっと足が遠のいていたわ。
だから回転寿司に行くようになったのは、結婚したり、子供ができてからやな。
くら寿司とかスシローとか、アトムボーイを引き継いだ「にぎりの徳兵衛」とか。
今はどこの回転寿司もおいしいと思う。
ちゃんと価格帯ごとの美味しさと満足度があるよね。
にぎりの徳兵衛
ちもやんの回転寿司初体験のアトムボーイが前身というか系譜みたい。
東海圏中心の回転寿司チェーン。
100円寿司という感じではなく、かといって高級路線でもない。
気持ち高級路線という印象のお店かな。
しかも、コロワイドグループの株主優待ポイントが使えるし。
コロナ禍で暴落していたコロワイドの株式を「えいや!」と株主優待用に夫婦で取得。
四半期ごとに1万円ずつ、つまり、年間4万円ずつも優待ポイントが貰えるというけっこうお得な株主優待なのであります。
店舗では優待ポイントを使い切れないので、優待サイトでお正月用のおせちとか冷凍マグロやカニなんかと交換したり。
最近だと大戸屋の買収で世間を騒がせたりと、前のめりでイケイケのコロワイドグループだけど、業績も資金繰りもけっこう綱渡りっぽい。
だもんで、ここの株式の取得は慎重にというか、あまりオススメはできないかな。
海外展開も積極的だし、確実に丸亀製麺とかのトリドールの方がいいかも?
やっと本題。
そのにぎりの徳兵衛へお買い物ついでに寿司好きの次男坊(7)とやってきた。
彼は基本的にエビ類ばかりを食べている。
あとはマグロやタイやハマチ。
にぎりの徳兵衛は、貝やエビ、光り物とかの三貫セットのラインナップがいろいろあって、それらを主軸に食べていく。
勿論、季節限定の商品もあって、今回は穴子三昧のセット。
そういえば穴子は煮穴子か天ぷら以外の調理法で食べたことがない。
というわけで注文してみる。
生の穴子は初めてかも。
基本的に生や刺身では食べない魚種だと思われる。
フグやカワハギのようにかなり筋肉質で歯応えのある白身。
ヒラメのエンガワをもっと淡白にした感じにも近い。
正直、ちょっと独特なニオイもある。
炙りや焼きなど、穴子三昧を一通りそれぞれ堪能する。
結論、煮穴子がダントツでおいしい。
さすがは先人の知恵で穴子の一番おいしい調理方法が確立されていらっしゃる。
ご馳走様でした。