ポンペイ展(2022)
岡崎公園や京都市動物園に挟まれての京都市京セラ美術館。
ちょっと前にここで開催されていた兵馬俑の展示。
公立美術館としては二番目の老舗どす。
勿論、一番は東京都美術館。
ちょっとばかり入場規制で順番待ち。
指定された時間までぶらぶらしてから入場。
このポンペイというのは古代ローマの都市なんですよ。
西暦79年のヴェスヴィオの大噴火の火砕流で当時のまま火山灰に埋もれた古代都市。
火砕流といえば、ちもやん世代だと雲仙普賢岳の恐怖たるやもう。
一瞬で火砕流に飲み込まれて埋もれたもんだからタイムカプセルのような保存状態。
今もいろんなものが出土して現代人を驚かせているわけですよ。
そんなポンペイ展。
入場してのっけから驚き桃の木のポンペイですよ。
人類の文明って、そんな昔からすごかったん!?
温泉とか銭湯にあるライオンとかの湯口!
テルマエロマエとかで古代ローマ人も温泉や銭湯があったのはなんとかく知ってたけど、こんな精巧でリアルなモンを作っていたなんて!
萌愛すぎる!
これは銅と錫の青銅やな。
驚きの鋳鉄技術はさらに続く。
水道管ですよ。
バルブですよ。
オープニングヒットどころか先頭打者ホームランですよ。
このときの日本は弥生時代ですよ。
卑弥呼とか三角縁神獣鏡よりもっと前。
中国も三國志のずっと前。
前回の兵馬俑でも驚いたけれども、人類ってすごいな。
電気もない時代にすごいこっちゃ。
なんでも作りはる。
棒を立てて、影で時間を読み取ってたんやろね。
夏仕様や冬仕様もあったんかな?
ヘラクレスのブロンズ像。
日本は銅鐸とかの時代で埴輪の本格化もまだなんちゃうかな。
すごいぜ、古代ローマ。
でた、ガラガラ。
チベットのマニ車みたいなもんかな。
イシス信仰の儀式でガシャガシャと振って鳴らすみたい。
こういう保存状態の良好なフレスコ画とかモザイク画がたくさん。
エジプト的なのも。
イシス神の背後に黒猫がいたり。
黒猫の頭上にあるのはなんだろう?
天使猫?
古代ローマ人の服装は布を一枚巻き付けたもの。
あと、サンダルみたいなの。
いのちだいじに。
防具は大切ですよ。
器が黒いだけでもすごいのにね。
装飾まで施されている。
パピルスは紙とは違うという解釈みたいね。
歴史はパピルスの方がずっと古い。
紙は中国の三大発明の一つ。
賃貸なんかの広告もちゃんとあったよう。
最下層からビジネスで成り上がる女性だって。
なんて生活感のあふれる古代都市なんでしょう。
2000年前とは思えない親近感。
噴火の影響で炭化しちゃったけど領収書だって。
ポンペイ税務署が来るのかな?
遊女はともかく、肌の露出が多い古代ローマ人。
地中海リゾート。
指輪やらネックレスの宝飾品。
金だったり宝石だったり。
柱肖像。
なんか蛇口みたいなものが?
んんっ!?
ええっ!?
おそるべしシュールで萌愛な古代ローマの現代アート。
この中に魔除け(ち○この表象)を入れるそうな。
男児は生後9日目から装着。
金貨や銀貨があれば金庫もあるわけで。
奴隷もいたわけで。
この時代の奴隷は比較的に自由だったみたいな説明があるけど、こういのを見るとやっぱり奴隷は奴隷よね。
メメント・モリといえば藤原新也の書籍が思い浮かぶちもやん。
こんな天板のテーブルやだなあ。
パン屋さんに各種のテイクアウトの料理屋。
600以上もの商店や工房のあとが発掘されているそうな。
たこ焼きを作れそうなのも。
鋳鉄技術すごいな。
弥生時代の甕棺みたいだけど、ワインの甕。
ワイン用のアンフォア。
これにワインを入れたらかなり重かったろうな。
どうせ奴隷が注ぐんやろうけどね。
朱色の器。
大小セットみたいね。
卓上の調味料の小瓶みたい。
オリーブオイルや魚醤が入ってたんかな?
朝食はパンにフルーツに卵かな。
今と変わらんね。
ドライフルーツも。
めっちゃ健康的やな。
牛乳もありそう。
羽が生えている子供。
天使。
いかにも西洋。
東洋だと、青龍・朱雀・白虎・玄武とか麒麟が描かれている感じなのかな。
水道管やバルブに続くぶったまげですよ。
医療器具?
留金にテコに蝶番にネジ式にストッパー。
デザインもリアルすぎる。
本当に1世紀?
薬箱もあって。
医療器具もありましたとさ。
切除や縫合もしてたっぽいね。
算数レベルは余裕であったみたい。
円周率も理解してたのかな?
なんやいつまで計算しても割り切れんなーって。
コンパスや下げ振りがあるってことは計測や設計なんてチョチョイのチョイやん。
土木や建築もお茶の子さいさいやん。
これらが殺害道具になった事件もきっとあったことでしょう。
耐久性が求められるので青銅じゃなく鉄みたい。
腐食して錆びちゃってるね。
なんか東洋っぽいイメージのある秤。
西洋の秤は分銅がリアル。
牡羊のツノがあるっぽい神様?
これまでいろいろ見てきたとおり、当然ながら顔料もあって。
シルクロードで遙か東洋から渡ってきた素材もありそう。
教科書で見たことがあるやつ。
なんか覚えている。
写真、ちょっとズレちゃった。
床に一面のモザイク画(レプリカ)。
けっこう見入っちゃう。
一部が剥落しちゃっているのが残念でもあり、趣にもなっているよね。
古代ローマにも番犬がいたんやね。
猛犬注意のモザイク。
そのままマグカップやTシャツのロゴになりそう。
バケツや水差しはともかく料理保温器まであったとはね。
どんだけ豊かな食卓やったんや。
おそるべし古代ローマ帝国。
笛もあって。
素焼きのオカリナとはちゃうね。
なぜか世界と比較しても金を身に付ける風習や習慣は日本にはあまりないよね。
どうしてやろう?
高温多湿でそんな気分にならなかったのかな?
モザイクが続きます。
部屋の中央の床に装飾されることが多かったみたい。
お金持ちのたしなみというやつやね。
食材の貯蔵庫に忍び込んだネコだって。
小魚じゃなくて鶏にいくところがワイルドやな。
アリストテレスの三すくみの関係を表現したものだって。
タコはイセエビより強く、イセエビはウツボを負かすことができ、ウツボはタコを食べるという三すくみの関係。
ちょうど大事なところが見えん!
イセエビにタコが絡みついていて、イセエビから逃げているウツボがそのタコの足を噛んでる?
また鴨ですね。
ナイル川にいっぱいおったんやろうね。
けっこう大きなモザイクの大作。
世界観がまるでジョジョの奇妙な冒険みたい。
あ、逆か。
双子なんかな?
思いっきりジョジョにスタンド使いで登場してそう。
ローマ神話の神のひとりみたい。
ギリシア神話とエジプト神話とこのあたりはいろいろ混同さていたりするんやろうね。
おっと、ファウヌスさん。
踊る前におパンツをお履きくださりませ~。
あれ、よく見るとツノが生えてるやん。
日本の神話にもアメノウズメの裸踊りがあるよね。
ひきこもりのアマテラスの天岩屋戸を笑いで開かせた裸踊り。
裸踊りは世界共通なり。
尾てい骨から尻尾が生えてる。
筋骨隆々でツノに尻尾。
リアルな胸像も。
先端の巻髪はパーマなのかな?
肖像を銅像や画でいっぱい残されているみたいね。
日本で例えると卑弥呼のモザイク画や胸像が残っているようなものか。
やはり、そう考えるとすごいな。
獅子こと百獣の王ライオン。
柱とかの建造物の装飾かな?
たぶん。
丸の石版の影絵はお月さんみたい。
本当にそういう庭園効果を狙ったのかはわかんないけど。
またまた猛犬注意の登場。
けっこうな大きさのワンチャンの床モザイク。
この猛犬注意の床モザイクのあった邸宅。
噴火前の輝きが偲ばれる。
絵師も立派な職業と雇用だったのでしょう。
これでもファウヌスの家や琴線奏者の家と比較すると遙かに小さな家だったみたい。
なんか仏教壁画のようなのもあったり。
フレスコ画。
拡大するとこんな感じで仏教の壁画みたい。
神話の描写かな?
上半身が人間で下半身が馬のケンタウロスみたい。
ちなみに上半身が牛で下半身が人間なのはミノタウロス。
どっちがいい?
こういう像がギリシアをイメージするけど、ちゃんと見ると確かにローマを感じる。
こっちの男性は着物が半分足りない。
怪我したヒョウを布で包んで抱きかかえる為に下を脱いだ的な?
別に最初から履いてない的な?
今も発掘調査の続くポンペイ。
実は、火砕流で人々がそのまま息絶えたことが伺える展示物もけっこうあって。
例えば、火砕流と火山灰に生き埋めになって、人体が朽ちて空洞になっていたもの。
その空洞に石膏を流し込んで型をとったものとかも展示されています。
おそらく若い女性が逃げようと地面に伏せて手を伸ばしたまま息絶えていることがものすごい伝わってくる。
広島の原爆ドームにある平和記念資料館なんかでも似たようなのを見た気がする。
なんかもうフラッシュバックやったわ。
最後はヴェスヴィオ山とポンペイの街並み。
スゲーな、ドローン。
超繁栄していた古代ローマ都市のポンペイ。
ヴェスヴィオ山の噴火による火砕流が街と人々を一瞬にして襲って滅亡。
そのままの状態で火山灰に埋もれてしまう。
だからこそのタイムカプセル古代都市。
ものすごい感慨深くて萌愛なモノがあったぞ、ポンペイ展!