高山ラーメンの発祥とされる名店「まさごそば」(高山市)の暖簾分け店の「真砂そば」(名古屋市)

真砂そば(名古屋市中区金山)焼豚麺(大盛)

名古屋市中区金山だけど、金山駅からけっこう歩きます。
生粋の名古屋在住の人にどこのラーメンがおいしいかと尋ねると、この「真砂そば」のラーメンが挙がることが意外に多いです。

オススメされて行ってみると、確かにわからんでもないです。
ここのはラーメンというより、まさに「中華そば」ですね。

最近はあまり言わなくなったみたいだけど、以前までは必ずお会計の時に○○円じゃなくて、○○万両と言ってくれるお店でした。
お釣りの時も言ってくれるので、都合二回も○○万両って言ってくれるの。
そういう洒落っ気のあるお店ということもあって。

ちもやんも定期的に食べたくなります。
というわけで、到着。

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真砂そば(名古屋市中区金山)

ここは「中華そば」か「焼豚麺」(チャーシュー麺)しかありません。
あとは大盛かどうか。
あっ、それと白ご飯もあるか。

中華そば 670円
   ”   大盛 830円

焼豚麺  830円
   ”   大盛 930円

※2021年11月現在(税込)

焼豚麺(大盛)をオーダー。
ここのは麺細めで少なめだからね。

たっぷりのお冷やと白菜の漬物がすぐ出てきます。

今日は少し前からオヤジと女将さんがケンカしているみたい。
カウンター席の目の前で両者の小競り合いが見られます。
家族経営の臨場感をリングサイドで観戦している気分。

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真砂そば-焼豚麺(大盛)税込930円※2021年11月現在

焼豚麺がドーンです。
見るからに醤油って感じですね。

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真砂そば-焼豚麺(チャーシュー麺

チャーシュー麺がバーンです。
醤油の香りもバッチリ。

いただきます。

スープをいただくと、醤油のコクがすごいです。
けど、その醤油のカドが立っていません。
醤油濃いけどまろやかみたいな。

通常、ラーメンはスープ(出汁)と醤油タレは別々で、調理の最終工程でそれらを合わせることが多い。
けど、一般的な高山ラーメンはスープ(出汁)と醤油ダレを一緒にすでに合わせて煮込んでいるという製法の違いがある。
勿論、このお店もそうかと。

つまり、立ち食いそばやうどんと一緒。
注文が入ると、茹で上がった麺に完成しているスープ(出汁)をかけるだけ。
まさに中華そば。

それもあって、煮込まれた分、醤油のカドがないのかも。
すごい醤油感というか濃厚な醤油のコクがあるのにもかかわらず。

だからかもしれませんが、この店のご飯の注文率は高いです。
そういう醤油感のある中華そばなのでしょう。
いつ行っても、大半のお客さんがご飯とセットにしています。
店側もその前提で白菜の漬物を出しているのかも。

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真砂そば-チキンラーメンが頭をよぎる不思議な食感の細麺

食べるときに「チュルチュル」という擬音が似合う細麺。
これがまた不思議な風味と食感のある細麺なんですよ。

誤解を恐れずに申し上げるとするならば。
チキンラーメンが頭をよぎりまくる麺なのですよ。
いつも、毎回。

なんやろう、チキンラーメンの生麺版とでもいうのかな。
う~ん、乾麺パスタに対する生パスタみたいな?
チキンラーメン

この高山ラーメンの特徴でもあるスープの製法も相まって、どこか確実にチキンラーメンを思わせるものがあるのです。
鶏ガラベースというのもあるのかも。

チキンラーメン好きの人は食べてみると伝わると思います。
スープの醤油の濃さも違うのですが、それも含めて、チキンラーメンが本格的な仕上げになった感を味わえます。

そういえば数年前に飛騨高山へ観光に行った際、本家の「まさごそば」でお昼を食べたのですが、老舗なはずなのにお店がキレイでびっくり。
火災で旧店舗は消失し、再建されていたらしい。

この「まさごそば」も「真砂そば」もスープに油分が少ないのがいい。
ラーメンではなく中華そばたる所以なのかもしれない。
食後に胃腸があたり負けすることがなく、お腹を壊す心配がないから安心。

お腹が緩くならないラーメン&中華そば、とっても萌愛です。

退店時にオヤジが「すみませんでした」と小声で呟いたのが可笑しかった。
あれから女将さんと仲直りしたのかな?

ご馳走様でした。