東京圏と大阪圏にはあって名古屋圏にはない立ち食いそば(うどん)の食文化

「名代きしめん住よし」と「どんどん庵」と「長命うどん」

東京や大阪にはあって、名古屋圏にはあまり見られない食文化のカテゴリーの一つ。
それは、駅構内や駅前周辺の立ち食いそばや立ち食いうどん。
まったく存在しないわけではないが、東京や大阪のそれと比較すると存在しないに等しいよね。

名代きしめん住よしで「ワンコインきしめん」を注文

唯一、名古屋圏での立ち食い系ともいえるのが、名代きしめん住よし。
名古屋駅構内の新幹線を含むJR線の各ホームの端にあって、出張者を中心にちょっとした名物なのですが、かといって名古屋駅以外のあちこちの駅に店舗展開している様子はありません。
JR千種駅のホームにはあったかな。

名古屋駅の各ホーム毎にこの時間帯はどこそこのが旨いとか熱いファンがいるようですが、たぶん、そんなに違いはないでしょう。

揚げたての天ぷらやかき揚げを乗せてくれるなどの付加価値はありますが、それでも東京や大阪の立ち食い系と比較するとやや高めの価格設定という印象です。

揚げ物をトッピングをすると500円超という印象です。
その中でお得なのがこちら。

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名代きしめん住よしのワンコインきしめん

出汁がめっちゃ熱いです。
いつもそうなので店側の意図的な設定温度なのでしょう。
食券を渡すときにヌルめと伝えると対応してくれるみたいです。
ちもやんは出汁やスープがヌルい麺類はあり得んからそんなオーダーしないけど。

このワンコインきしめんはコロナ禍以前には無かった気がします。
きしめんに海老天と温玉とネギと、カツオ節がトッピングされています。
おそらくこの店にとって500円はかなりのサービスメニューですね。

ちなみにこうやってカツオ節をぶっかけるのは名古屋圏だけではなかろうか?
関西人だと「今から出汁とるんかいっ!」とツッコミそうです。
ちもやんもずっと昔に初めて見たときは心の中でそう思ったんやから。

でも、これは別にちゃんと出汁が利いているんだけど、名古屋人のサービス精神というか見栄からあと乗せでカツオ節を大量にぶっかけているのではないかと勝手に想像しています。

ちなみにこのカツオ節は慣れていないと、麺をすすって咀嚼しているときにガシッガシッとダイレクトに歯や口腔内へ伝わる食感がめっちゃ気になります。
他の麺類との差別化でもある幅広でピロピロした食感というせっかくのきしめんの楽しむべき特徴を、このカツオ節が思いっきり台無しにしているんじゃないかと思っているのはちもやんだけでしょうか?

ご馳走様でした。

どんどん庵で「かつ丼」を注文

あと、どんどん庵というセルフうどんのお店がロードサイドを中心にあちこちチェーン展開しています。

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どんどん庵

東京や大阪の立ち食い系と同程度の価格帯であることからもお財布に優しく、社用車移動の多いサラリーマンにとってはここが名古屋圏とっての立ち食い系の位置付けなのかもしれません。

自分で好きな麺を湯煎して、好きな出汁をかけて、好きなトッピングを取って。
そして、お会計を済ませて空いている席に座って食べる方式です。
丸亀製麺とかはなまるうどんのスタイルに似ているかな。

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セルフの湯煎(左)と各種麺類の丼が置かれた棚(右)

右側の棚は食後の食器返却棚に見えますが、そうではなく、うどん・そば・きしめんが入れられた丼が置いてあり、好きなのを選んで、麺をテボに移してセルフで湯煎するわけであります。

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うどん・そば・きしめんが入っている丼の中から選ぶ

ランチタイムで行列していると最初はキンチョーしてまごついてしまいそうですが、各麺類ごとの湯煎時間や丼の温め方まで掲示されています。

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テボに好みの麺類を入れてセルフで湯煎する

この麺の湯煎だけでなく、出汁をかけるところまでセルフなのであります。
だからそれらの分だけは確実に安いよ。
出汁も白と赤が選べるし。

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自分で好みの出汁を注ぐ

勿論、赤は、いわゆるたまり醤油系というか名古屋人が好む味系。
赤と白とをブレンドすることもできます。

ちもやんの場合、きしめんなら赤で、うどんなら白で、そばならブレンド
正解はわからんけど、なんとなくそんな感じです。

そして、このどんどん庵ではかつ丼がオススメ。
注文や持ち帰りをしている人も多いです。

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どんどん庵かつ丼 540円(※2021年時点)

ここのかつ丼は大盛にしなくても大盛やねん。
特にご飯が大盛。

アップでもう一度。

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どんどん庵かつ丼

学生の頃に学食で食べたかつ丼を思い出す味とボリュームです。
その当時のかつ丼よりこっちの方がぜんぜん旨いけど。

ご馳走様でした。

長命うどんで「うちゅうのかき揚げコロ」を注文

そんで、このどんどん庵よりは少し上の価格帯となるのが長命うどん。

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長命うどん

長命うどんは名古屋市を中心にちょこちょこ店舗があって、前を通ってこんなところにも長命うどんの店舗があったんだと思うこともしばしば。

立ち食い系の雰囲気はあるけど、カウンター席とテーブル席があり、立ち食い系ほど安価ではないですが、めっちゃ量が多く、1半(1玉半)で腹一杯になるよ。
ガテン系の人も大盛(二玉)で「腹がはち切れる~」と店をあとにするのを何度も見たことがあります。

ここのうどんは手打ちうどんをうたっており、うどん系は冷たい麺だとコシや歯応えがある為、必然的に咀嚼が多くなって満腹になりやすいというのもありそう。

いろんな麺の種類が選べるけど、やはり、うどんが手打ちなのでおすすめ。

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長命うどんのメニュー表の一部(※2021年6月時点)

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長命うどんのトッピング等の一部(※2021年6月時点)

麺の種類は、うどん・そば・きしめん・中華そばがあって、そうめんや冷麦も選択できる時期もあるみたいです。

そんで1半(1玉半)以上の注文から麺の種類を混合(ミックス)させる注文もできちゃうのだ。

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長命うどんのうちゅうのかき揚げコロ

コロといって冷たい麺に冷たい出汁がぶっかけられたもの。
うどんと中華そばの混合(ミックス)なので「うちゅう」です。
異種麺が混ぜ合わされているわけではなく、たまに見かける合盛(相盛?)みたいな感じですね。
そこに小エビ系のカリカリのかき揚げをトッピング。

このコロはキンキンに冷えていて、麺もコシが強くて歯応えがあり、夏にはもってこいですわ。

この麺のミックスですが、二半(二玉半)や特盛(三玉)とかだと3~4種類の麺をミックスできるのかもしれませんが、そんなに食べられへんし、チャレンジしたことないからわかりません。
たぶん、3種類以上の麺もミックスできるとは思うけど、さだかではありません。

今回は「うちゅうのかき揚げコロ」だけど、いつもはうどんときしめんで1半(1玉半)のコロにコロッケをトッピングした「うきのコロコロ」という萌愛仕様の注文をすることが多いかな。

ご馳走様でした。

名古屋圏の立ち食いそば(うどん)事情

東京や大阪と比較しても名古屋は圧倒的に車社会ということもあって、名古屋圏はサラリーマンを中心とする労働者層も社用車で移動していることが多いです。

そういった事情からもロードサイドでチェーン展開する「どんどん庵」が価格帯的にも東京や大阪の立ち食いそば(うどん)のポジションなんじゃなかろうか。

東京と大阪からの出張族の為に「名代きしめん住よし」が名古屋駅構内のホーム限定で立ち食いそば(うどん)を提供している感じでしょうか。

ついでに七味の量を考える

それぞれの七味の量ですが、

名代きしめん住よし=めっちゃかける
どんどん庵=ふつう
長命うどん=そういえばかけない

となっていることに気付いた。
萌愛な結果ともいえなくありませんが、どうでもいいことですね。